フォリナー円熟の4枚目、もうすっかり自信をつけた大御所ミック・ジョーンズなわけでイアンマクドナルドを追い出し4人組になって4枚目で”4”ってダサい感じもするがでっかく”4”とかかれたジャケットはしかしものすごくダサくなるところが色合い、デザインその他でなんかカッコよくも見えつまり全く”向かうところ敵なし”のフォリナーである。
カッコいい。かもしんない。端整。かもしんない。しかしひとつも面白くない。
ヘンなシンセサイザとラットあたりが少し入ったような楽曲とソープオペラつうかそういう3文芝居を見てるようなマイナー曲調と
ミックジョーンズもここで本性を現したというか、これは全くロックっぽくなくセルフパロディにもなっておりつまり自身も含め今までの売れたやつ再研究して出した産物はひとつも鮮度なくフォリナーがバラードバンドと認識されていくのもさもありなんというか
だいたい”waiting for a girl like you"というのはこぶくろくらいしか唄わないような気もし晩年になっても”waiting on a friend"と唄ったストーンズはやはりさすがというかフォリナーと較べるのはもともと失礼だが
”urgent”というのは謎の安定感ロックサウンドでありボーカルは切迫感がなくもないがしかし確かにこれは多少のアイデアかとも思うがこれももしかしたら当時はやってたポリスかメンアットワークから拝借したやもしれずしかしもしそうだとしたら大変な改作というかフォリナーサウンドにもなっとるわけで感服ではあるがこれは日本のパクリ作曲家と同じ才能といえないこともなくというとミックジョーンズに失礼だがしかし確かにリッチーブラックモアがとうとうシングル曲を作れずに”シンスユービーンゴーン"に頼ってしまったのと対照的に馬鹿なアメリカ大衆に対し巨大な売り上げを誇るミックジョーンズはハゲの古参イギリス人ギタリストとしてリッチーが悔しがること必定の巨大な詐欺師の才能というか高性能ビジネスマンの才能というか
とにかく中年のいやらしさ満点のアメリカンハードロックサウンドはというかよく考えるとこれは確かに清貧イアンマクドナルドが抜けたためではないかというか、よーするにビートルズっぽさ担当がいなくなってしまったというか
そういうことやもしれん
5枚組を買ってしまったわけであと1枚聞かんといけん。しかし確かにフォリナー絶頂期かどうか知らんがフォリナーの転落はここから始まったような気もしつまりこれはミックジョーンズのソロアルバムというかもはやバンドではないのではないかという気もしたりする。
あんまりくさしても良くないがしかし口直しにREOスピードワゴンでも聞いてスカッとしたいと思ったりした。